【行政書士試験】留置権:絶対暗記事項&世界一分かりやすい図解

民法
最判昭43.11.21の世界一分かりやすい判例図解

民法の留置権は行政書士試験で頻出であり、令和4年度(2022年度)の行政書士試験の記述で狙われる可能性が高いですが、苦手意識がある人が多いと思います。

そこで、留置権について行政書士試験合格のために必須の暗記事項を列挙し、重要な判例の概要について世界一分かりやすい図表化を行いました。

是非、ご参考にしてください!!

参考図書・サイト

留置権:必須の暗記事項

留置権の条文:民法 第295条

民法 295条(留置権の内容)

他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまでその物を留置することができる。ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない

 前項の規定は、占有が不法行為によって始まった場合には、適用しない

留置権の要件

民法295条の条文内容と比較しよう!

  1. その物に関して生じた債権を有すること(牽連性
  2. 債権が弁済期にあること
  3. 留置権者が他人の物を占有していること
  4. 占有が不法行為始まったものではないこと

牽連性について

留置権の要件の一つである牽連性を判断する問題が多く出題されます。以下の牽連性肯定否定事案についてはしっかり暗記してください!

留置権成立が認められた牽連性肯定事案

  • 売買における代金請求権目的物の留置
  • 建物に対する賃借人の費用償還請求権(必要費・有益費)建物の留置(大判昭14.4.28)
  • 建物買取請求権に基づく代金債権建物の留置 (大判昭18.2.18)

留置権成立が認められなかった牽連性否定事案

  • 敷金返還請求権建物の留置(最判昭49.9.2)
  • 造作買取請求権に基づく代金債権敷地の留置(最判昭29.1.14)

  • 二重譲渡:劣後譲受人が有する二重譲渡の売主に対する債務不履行に基づく損賠賠償請求権不動産の留置(最判昭43.11.21)
最判昭43.11.21の世界一分かりやすい判例図解
  • 他人物売買:他人物売買の買主が有する売主に対する損賠賠償請求権真の所有者からの引き渡し請求に対する不動産の留置(最判昭51.6.17)
最判昭51.6.17の世界一分かりやすい判例図解

留置権の効果

以下の留置権の効果についても行政書士試験で問われます。太字カラーリングしたところを中心に暗記してください!

留置権の効果
物権(担保物権)としての性質
  • 物権なのですべての人に対抗できる
留置的効力(296条
  • 置権者は、債権の全部の弁済を受けるまでは、留置物の全部についてその権利を行使することができる。
果実収取権(297条
  • 留置権者は、留置物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立って、これを自己の債権の弁済に充当することができる。
留置物の管理(298条
  1. 留置権者は、善良な管理者の注意をもって、留置物を占有しなければならない。
  2. 留置権者は、債務者の承諾を得なければ留置物を使用し、賃貸し、又は担保に供することができない。ただし、その物の保存に必要な使用をすることは、この限りでない
  3. 留置権者が前二項の規定に違反したときは、債務者は、留置権の消滅を請求することができる。

留置権の過去問

上記の暗記事項で過去問は全て対応できます!ついでに過去問もチェックしてみてください!!

平成25年 – 問29

主な論点:留置権が物権(担保物権)であること。第三者を含めてすべての人に主張することができます

平成27年 – 問30

主な論点:牽連性に関する判例

令和2年 – 問28

主な論点:留置権の要件

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